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希望

長く生きるほど厳しい現実が知らされ、希望は打ち砕かれてゆく。

ここからは、その他の精神的な満足について考えて見ましょう。
次の4つです。
1 理想的人格の志向
2 苦痛から開放された安堵
3 思い出
4 希望

たとえ今は思い通りでなくても、
未来に夢がかなう希望があれば、
苦しみにも堪えて行けます。

逆にどれだけ頑張っても、
願望が満たされないとなったら、
生きる望みを失ってしまうでしょう。

アウシュヴィッツ強制収容所でのことです。

1944年のクリスマスに釈放されるという噂がとんだ時、
実際にクリスマスが来ても釈放されないのを見て、
新年までの一週間に非常に多くの人が病気でなくなりました。

絶望は死を招きます。

人は、絶対に起きては欲しくない、
と恐れていたことが起きてしまったとき、
絶望します。

そんなときは、将来救われるだろうという可能性、
つまり希望だけが薬になるとキルケゴールは言っています。

誰かが気絶した場合には、水だ、オーデコロンだ、ホフマン適材だ、と叫ばれる。しかし、絶望しかけている人があったら、「可能性を持ってこい、可能性をもってこい、可能性のみが唯一の救いだ」、と叫ぶことが必要なのだ。可能性を与えれば、絶望者は息を吹き返し、彼は生き返るのである。(キルケゴール『死に至る病』)

特に若いときは、いろいろ将来に夢を描いていますから、
今は不満でもそのうちこれが手には入ったら満足できるだろう、
あれが手には入ったら幸せになれるだろう、
と楽観的に考えています。
そのため、人生如何に生きるべきかを
真剣に考えようとしない若者もたくさんいます。

しかし、いつまで楽観的でいられるでしょうか。

そうなんでも自分の希望通りにいくほど、
現実は甘くはありません。

智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。(夏目漱石『草枕』)

人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し。急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なく、心に望みおこらば困窮したる時を思い出すべし。堪忍は無事長久の基、怒は敵と思え。勝つことばかりを知って負くることを知らざれば害その身に至る。おのれを責めて人を責めるな。及ばざるは過ぎたるより優れり。(徳川家康『遺訓』)

一代の文豪と稀に見る練達の政治家が言葉を一つにして言うことは、
人の世の思うままにならないことです。

それは人生を通観しての総合的結論でしょう。
ゲーテは七十余年の生涯をかえりみて、
幸福であったのはわずかに四週間、
あとはすべて苦しい悲しいものであった

と述懐したといいます。

苦難の現実を直視して、人生いかに生くべきか、
熟慮すべきではないでしょうか。

ある作家は人生を次のようにたとえています。

人生は一冊の書物に似ている。馬鹿者たちはそれをぺらぺらとめくってゆくが、賢い人間は念入りにそれを読む。なぜなら、彼らはただ一度しかそれを読むことができないことを知っているから。(高間直道『人生哲学入門』)

人生の本当の意味とは?

今回、仏教をもとに
人生の本当の意味を解明するため、
仏教の真髄である苦悩の根元を
小冊子にまとめました。

ただし、この内容は、哲学者たちからすれば、
激怒し、抹殺したい内容かも知れません。
いずれにせよ、必ず批判することだろうと思います。
ですから、このことは、なるべく哲学者の皆さんには
言わないでください。

しかし、仏教によらねば、人生の意義を知るすべはありません。
ぜひご覧下さい。

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人生の目的とは

人生の目的の意味を哲学する

現存在(人間)の解明

現存在のすがた① 不満

現存在のすがた② 不安

現存在のすがた③ 快楽

現存在のすがた④ 平静

現存在のすがた⑤ 不幸の忘却

現存在のすがた⑥ 宗教的浄福

真の幸福とは?